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カテゴリー 生活・一般November 20, 2008

書店は入場料を取って良い ID:1227163619 このエントリーを含むはてなブックマーク



書店の立ち読み禁止の話は以前からあるが、私はリアル書店の今後のあり方について、別の意見を持っている。

MORI LOG ACADEMY: 立ち読みを禁止したら
大型店で、お客が100人以上いて賑わっていた。しかし、レジはがらんと空いている。ようするに、みんな立ち読みしているだけだ。誰も買っていない。スバル氏と、「もし、書店が一斉に立ち読み禁止という強硬手段に出たら、本の売上げは伸びるか落ちるか、どちらだろう?」という議論をした。「たぶん、ほとんど変わらないのでは」というのが2人の結論である。

立ち読み禁止という考え方は、確かに一つの方法論だとは思うのだが、私にとってリアル書店とはどういうメリットがあるかというと、

(1) 実際に手にとって本を読んでみることができる。
(2) その場ですぐ買える。

の2点だ。もちろん他にも雰囲気や時間つぶし、新しい本との出会いなどがあるが、これらは好みであったりオンラインでも可能なようになりつつある。

だから、「立ち読み禁止」というのは、(1)のメリットをわざわざ手放してしまう愚策とも言える。

リアル書店はむしろ、オンライン書店に対するこれらのメリットを「売り」にすべきであり、それこそ本当にそのメリットを「売ってしまう」のはどうだろうか。

つまり、書店が「入場料」を取るのである。

「立ち読みしてもいいですが、お金を頂きます」

時間制限をつけるのはヤボというものだろう。一回の入場あたり、200円ぐらいとする。

但し、一冊でも本を買って帰ればこれは無料とする。だから、200円払うぐらいなら人は250円の週刊誌を買って帰るだろう。

よほどの人でない限り、買った本は読む。当然、また読もうかなという気になる人はいるかもしれない。これらはリピーターとなるはずだ。

システム的には、入る際に200円を払うか、出る時に払うかの2パターンが考えられるが、お勧めは入場時だ。なぜなら、出る時というのは約束の時間などがあったりで、急いでいる場合が多いからだ。そこで待たされるのは勘弁して欲しい。そして入場時に当日限り使える200円割引券を渡せば良い。この券は、当日の再入場に使えるようにしても良いだろう。

ベストなのは、これらのシステムを磁気カードにしてしまい、自動改札にすることだろう(もちろん、駅の改札のように、人間が対応する改札と紙の割引券も用意するが)。磁気カードには店内&店外機からお金をチャージすることができる。

高い本を良く買ってくれるお得意様の為に、一定額以上の購入で、入場料無料の回数券をプレゼントするのもいい。もちろんこれは半年ぐらいの有効期限をつけて、死蔵されないようにする。この入場料無料券は、書籍の割引券としては使えない。

入場料を取る代わりに、店内にはソファなどを多く置き、ゆっくり立ち読みできるようにする。コミックはすぐ読めてしまう為、立ち読みで済ませてしまう人もいるだろうから、コミックのカバーについては、全巻ではなく第1巻だけ外して他はつけるようにすれば、キレイな本を求める人にも、買う前に内容を確認したい人にもアピールできるだろう。「えっ、マンガの2巻目以降読めないなら意味ないじゃん」と思う人もいるかもしれないが、そういう人は書店に何を求めているのだろうか。

ゆっくり読む人用に、2Fや隣にスターバックスなどを併設しても良い。もちろん、購入前の本の持ち込みはご法度だが、買った本をそのまま読みふけりたい人もいるだろう。

本を探しに来てそれが無かったら200円払い損か?という人もいるかもしれないので、店外に在庫検索用端末があるとなお良い(追記:払い損の解決策として、【追記3】にポイントチャージシステムを提案しました)。雑誌だけ買ってすぐ帰りたい人はコンビニへ行けば良いと思うが、そういう人もターゲットにしたいのであれば、店外に雑誌コーナーを置くのも良い。

また、「手垢の付いた本は読みたくない。まっさらな本が欲しい」という人の為に、店内にはオンライン書店への発注端末も用意する。自前のオンライン書店を持てない店舗は、いっそAmazon検索ソフトを置いて、アフィリエイト収入を見込むというのもアリではないだろうか。書店の形態自体がリアルなアフィリエイトと言えるので、余計なコストがかからない分、良い見入りになると思う。

「別にオンラインで買ってくれてもいいですよ。でも、立ち読みが出来て、その場で買えるのは書店だけですよ。」

というわけだ。いかがだろうか?

【追記】
件名を「べきだ」から「しても良い」に変えました。別に全ての書店がそうしなければならないとまでは思ってないので。:)
むしろ、そうしなくともリアル書店がこの先生きのこれるのであれば、それにこしたことはありません。

【追記2】
思いのほかブクマを頂いてありがとうございます。
このアイデアは、普通に考えると「そんな書店に誰が行くか」と思われるかもしれません。
しかし私はこれは、実際にやってみるとなんだかんだで人が来るのではないかと思っています。

まず第一に、この仕組みは「本屋に行ったら大抵本を買う」という人にとってはデメリットはありません。
本を買えば、入場料は返ってくるからです。ブクマコメントにもあるとおり、大型スーパーの駐車場の料金と同じ発想です。

第二に、本屋にとってはこれまでと違い、「店内にいる全ての客が、(ほぼ)必ず本を買ってくれる人」という見方になります。この差は大きくて、これまでは「この人は立ち読みだけして帰るつもりなんじゃないか」という発想が、どうしても店側に生まれてしまいます。だからこその「立ち読み禁止」だったわけですが、このシステムを導入すると、全てのお客様を大切にしようという発想が自然と出てきます。店員も生き生きするでしょうし、「お勧めを書いたらAmazonで買われた」みたいなこともありませんから、安心して様々な情報を提供するでしょう。ソファで座り読みをしている人にも優しくなれます。そういう場所は居心地が良いものです。


恐らくこのシステムで抵抗があるのは、「入るのにお金が要る」という点でしょう。また、「何も買わなかったら払い損になるのか」という点も大きいと思います。

これについてはやはり、磁気カード&自動改札というのが解決策になると思います。
磁気カードに「入場券」と「ポイント」をチャージできるようにするのです。

このシステムを導入する際には、次のような仕掛けが必要かもしれません。
まず、オープンセール時に、来店した全ての客に、「3回分の入場券」がチャージされた磁気カードを入り口で渡します。この入場券は割引券ではないので、入場時に1つ消費されます。

店で買い物をした際には、カードに自動的に「入場券」が1つチャージされます。オープンセール終了後に店に入る際には、この入場券が使えます。
これにより、オープンセール時に来店した人は、本を買い続ける限り、入場料を支払うことはありません。

(オープンセール時に、出たり入ったりして一人で何枚もの磁気カードを入手しようとする人がいるでしょうが、そういう人はしょうがないと諦めるべきでしょう。むしろ、友達にカードを配りまくってくれるかもしれません。どちらにせよ入場券には有効期限がありますから、どれだけばら撒いてもいずれ影響は消えます。)

オープンセールにこれなかった客は、入り口で「200ポイント付き入場券(200円)」を購入することになります。
具体的には200円を入れれば「200ポイント」と「入場券1枚」がチャージされたカードが出てきます。

カードを既に持っている人は、カードを入れて「200ポイント付き入場券」を購入することができます。

そして、そのまま店内に入ると入場券が1枚消費されますが、もしそのまま本を買えば(もちろんその際に、さっきチャージされた200ポイントを使って割引を得ることができます)、入場券がまた1枚チャージされます。次回、入場時にお金を払う必要はありません。

もし、欲しかった本がなくて何も買わずに出るという場合には、200ポイント分だけがチャージされた状態で次回来店時にさらに200ポイント+入場券を購入することになります。カードには合計して400ポイントがチャージされることになります。どこかの時点で本を買えば、払ったお金は無駄にはなりません。

こういったシステムを導入すれば、「入場にお金を払わされている」という感覚はかなり薄まると思います。

【追記4】
そういえば記事中で一言も触れていなくて申し訳なかったのですが、このアイデアは基本的に大型書店向けのものです。というのも、そもそも小さな本屋というのは既にコンビニ化しつつあるというか、人の「興味」が多様化しつつある昨今では本屋としての需要に応えきれなくなっていると思うからです。そういう店ではヒット商品や雑誌しか売らなくなるでしょう。それはそれでしょうがない事だと思います(実は私の中に、町の小さな本屋を救うアイデアが一つあるのですが・・・それはまたいずれ)。

問題なのは、大型書店ですら、冒頭で紹介した記事のように苦境に立たされているように思えることです。Amazonに飲み込まれる前に、「リアルとしての価値」をどうやって強調していくか、という事を考えた時に、今回のような考えに至ったのでした。

それにしてもブクマコメントでの意見がかなり参考になります。誰か、これらの意見を元に本当にビジネスとしてやってみませんか? 郊外型の超巨大書店としてやるのがいいと思います。>大型書店さん

【追記5】
ブクマコメントを見ていていろいろと思う所があったので、まとめと再考察を別記事に起こしました。よろしければこちらもどうぞ。
入場料を取る未来の書店を考える
— posted by chikura @ 03:46PM | LinkMe | Comment(56) | TrackBack(0)

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