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カテゴリー モバイルJuly 06, 2010

私がiPhone4の予約をキャンセルした理由 ID:1278381494 このエントリーを含むはてなブックマーク



iPhone3GSを買ってからまだ1年経ってないというのもあるのですが、いろいろ考えた結果、iPhone4を見送ることにしました。実はだいぶ前に予約もしていて、もうすぐ届くといわれていたのだけど、キャンセルしました。

理由は次の通りです。

1. 解像度が上がってもUIは変わらない。

解像度が縦横2倍のRetina Display。これがiPhone4の最大の魅力だと思っています。

パソコンだったら、解像度が上がるとアプリの情報表示量が増えたりしますよね。しかし、iPhoneの場合、表示される情報は、イコール、操作対象でもあるのです。その為、解像度が上がったからといって表示内容を小さくしてその分たくさん詰め込む・・・ということがやりづらい。

ということは、iPhone4になったとしても、文字や画像が美しくなるだけで、ユーザーインタフェースが劇的に改善されたり・・・という事は、通常、あまり起こらないと思いました。

もちろん、Safariなどで、「わーい!拡大しなくても文字が読めるやー!」といったうれしさはあると思うのですが、現実的にその大きさでずっと読むか、というと、やっぱりiPhoneぐらいの大きさで「最適な文字の大きさ」ってのはそれほど変わらず、結局、ダブルタップである程度拡大して読む、これまでのやり方に落ち着くのではないかなー。

そんな気がしたのでした。

単に解像度が高くてユーザーインタフェースも向上したiPhone・・・というなら、既にiPadを持っていて、これで十分だということもあります。


2. 体感速度はそれほど上がっていない。

A4プロセッサが搭載されたことにより、ものすごい爆速で動くiPhone・・・というのを期待していたのですが、「ベンチマークで比較! iPhone 4は3GSや3G、iPadより速いのか? - デジタル - 日経トレンディネット」や他の記事などを読んでいる限り、iPhone4は3GSに比べて劇的に速度が上がった、ということは無いようです。

iPadと同じA4プロセッサを積んでいるのに、何故?という点ですが、これは、A4の発熱を防ぐ為にCPUをクロックダウンしてあるのではないか・・・という噂があり、割と説得力があります。

また、メモリが256MB→512MBに上がっているという点についても、解像度が縦横2倍・・・つまり画面領域としては4倍になっている事を考慮すれば、それほどのアドバンテージではありません。

より低消費電力で(つまり熱の発生を抑えて)高速動作するA4プロセッサの登場に期待して、今はもう少し待ってもいいのかな、という気持ちになりました。

※と、書いてるうちに、iPhone4のデータ通信速度が上り10倍ぐらい速いという話が出てきました。これは素直に羨ましい・・・でも、今の3GSの表示速度に困っている訳ではないのも事実・・・。(「iPhone 4はアップロードが超高速化! iPhone 3GSの10倍超も... - MSN トピックス」)


3. iOS4の機能は3GSでも使える。

iOS4になって搭載された「マルチタスク」や「フォルダ」等の機能は、3GSでも快適に利用できます。特にバックグラウンドでネットラジオ等を聞けるマルチタスクは非常に便利で、3GSでもまだまだいけると実感させてくれます。

細かい所では、カメラのシャッターがめちゃくちゃ速くなって喜んでいます。私はパノラマ写真をとる時に「AutoStitch」という有料アプリを使っているのですが、これの使い勝手が劇的に向上しました。パシャパシャパシャパシャ、みたいに連続して周囲の写真が撮れ、そのままAutoStitchに放り込んでパノラマ化できます。

Bluetoothキーボードも問題なく接続できています。これでskypeをしたら、あまりにもパソコン的に使えてしまって驚きました。


4. 結局、3GSでそれほど困っていない。

これが一番重要な点で、本当に、3GSでまったく困っていないのです。
解像度が低くて困るなんて思ったことは一度もないですし、処理速度に関しても同様。内向きカメラが欲しいと思ったことはUstreamをしている時に何度かありましたが、これもまぁ、そんなに頻繁にあることではありません。

ジャイロセンサー等も、現状iPhone3GSのアプリで傾きセンサを使ったアプリをそれほど使ってない事もあり、そんなに魅力的には映りませんでした。

バッテリーについては少し伸びているみたいですが、「買い換えよう!」と思えるほどの伸びではないようです。

参考:iPhone 4 対 iPhone 3GS 詳細比較チャート

5. iPhone4に不安がある。

3GSに不満が無いのに対して、iPhone4には不安がいくつかあります。

まずは、ネットで騒がれている電波感度の問題。左手で持つとアンテナが手で覆われてしまい、感度が下がる、というものです。

これについては「そんなことは他社製携帯でもあること」とか「そもそもiPhone4は3GSより感度が上がっている。持ち方で感度が下がるというのは些細な話」という意見も見られ、それほど敏感になることではないのかもしれません。

しかし、前述の通りiPhone4を熱狂的に欲しい!という状況でない為、こういう些細な事が、気分を萎えさせる原因になってしまいます。

電波感度の問題は3G通信だけではありません。WiFiについても感度が悪くなったとあちこちで書かれているのを見かけています。実は手持ちのiPadも自宅のWiFiルータと相性が悪く、頻繁に接続が切れます。iPhone3GSではそんなことがないので、これをiPhone4に変えたら同じ症状が出るかも・・・と思うだけでだいぶ萎えます。

また、タッチパネルがガラスになり、背面もガラスコーティングされた、という点も気になっています。タッチパネルはこれまで強化プラスチックでした。これがガラスになったことで美しさはアップしたのでしょうが、当然、その分割れやすくなります。「特殊な強化ガラスなので、プラスチックより硬い」という話もあるようですが、所詮ガラスですので、以前より硬くなったということは無いように思います。

自分、結構、ポロリと床に落とすことがあるんですよね・・・まぁ、衝撃で割れるほどの落とし方はしたことがないのですが、こういう点も気分を萎えさせる原因になってしまいます。


* * * * *


以上を踏まえると、「なんか、もう少し3GS使いながら、次のiPhoneの登場を待ってみようかな?」と思えるのですよね。

もちろん、Retina Displayはやっぱり羨ましいし、それなりにシャキシャキ動くらしいSafariにも未練はあります。とはいえ、5万円近く出して買い換えるほどか・・・?と言われると、そこまでは・・・という。

それだけ3GSは完成度が高いということなんだろうと思います。

来年恐らく、バッテリーの持ちや通信速度を向上させたiPhoneが出るのではないかと思っています。

そうしないと、iTunesのクラウド化などに対応できないからです。

もちろんアンテナの問題は改善され、タッチパネルの素材もより硬いものに交換されるかもしれません。

個人的には、画面サイズかもしくは本体サイズがもうちょっとだけ小さくなったやつを所望しているのですが。

来年に期待しつつ、今はiPhone4ユーザーを横目で見るとしましょうかね・・・。

おまけ:iPhone5の紹介ビデオが流出!次のiPhoneは「透明ケータイ」だ!
27CDB6E-AE6D-11cf-96B8-444553540000" codebase="http://download.macromedia.com/pub/shockwave/cabs/flash/swflash.cab#version=9,0,47,0">


p.s.
この記事を見て「こんなこと書いてるけど、ホントは欲しいんだろ? 素直になれよw」と思われたiPhone4ユーザーの皆様へ。

ああそうだよ!欲しいからくれ!

— posted by chikura @ 10:58AM | LinkMe | Comment (5) | TrackBack (0) |  top↑

カテゴリー モバイルMay 10, 2010

iPadを自分用に買おうとしている人へ ID:1273454245 このエントリーを含むはてなブックマーク



iPadが5/28発売決定、本日から予約受付開始となりました。

iPad
http://www.apple.com/jp/ipad/



米国でも品薄が続くこのコンピュータ、おそらく日本でも早々に品薄になる可能性があります。
少しでも早く欲しい方は、お早めにご予約を・・・しかしそれは、あなたの為ではなく、あなたの周りにいる、パソコン初心者の為に、です。

この記事は、iPadを「自分用に」買おうと思っている人に向けて書いています。

iPadについてのレポートは、これまで英語・日本語含めて腐るほど読んできたのですが、印象として感じるのは、「今、パソコンやiPhoneを使いこなしている人」にとっては、おそらくiPadというのは中途半端に感じるものだろう、ということです。iPadのユーザーインタフェースが非常に使い勝手の良いものであるというのは誰もが認めるところですが、普段からパソコンを使っている人にとっては、どうしても、もうちょっと物足りない。

外出時に持ち歩くのにはiPhoneの方が取り回しがきくし、例えば電車の中でちょっと取り出して使うのにはiPadは大きすぎます。

また、家で使う場合、既に自宅でパソコンを使う環境を持っている人であれば、わざわざそれを置きかえる程のメリットがありません。iPadではskypeチャットもやりづらいですし、動画をダラダラ長めながらブログ更新・・なんて作業もできません。活躍の場があるとすれば、リビングなどでくつろいでいる時、つまりこれまではパソコンなんて使わなかったようなシチュエーションにおいて、ちょっと使う機会が増えた、というような事ぐらいです。

ベッドでの利用についても、基本はiPhoneの方が「寝転びながらのブラウジング」には向いているでしょう。

さて、これらはすべて、「iPhoneやパソコンを使いこなしている人」に限った話です。

iPadは初心者向けのコンピュータ、として作られています。
Macintoshは、「The computer for the rest of us(我々以外の人々の為のコンピュータ)」を標榜して作られたそうですが、iPadはさらにこれを推し進めたコンピュータだと思います。

iPadは、インターネット・ブラウジング、音楽・ビデオ、ゲーム、といった、非常にライトな利用方法について、「どうすればそれが簡単に、誰でも扱えるようになるか」という視点から設計されています。

今のパソコンは、ほとんどどんな用途にでも使えるようになっている代わりに、複雑化が進み過ぎて、もはや普通の人にとっては難解すぎるものになってしまいました。多くの人は(あなたの奥さんやご両親、又はパソコンを使わない友人を思い浮かべてください)、パソコンでブラウジング、音楽・ビデオ、ゲームができれば十分で、skypeチャットするぐらいなら電話するでしょうし、ブログ更新なんてしません。

つまり、普段パソコンを使わないような人にとって、iPadは「待ち望んでいたコンピュータ」なのです。

下のビデオは、100歳になるおばあちゃんが、初めてのコンピュータとしてiPadをプレゼントされている様子です。
彼女は緑内障を患っていて、読み書きが困難だったそうですが、iPadを使って読書や詩を書く事をまた楽しめるようになったのだそうです(ビデオの最後に流れる詩は彼女が入力したもの)。



iPadは、「タッチパネルで操作できるパソコン」ではありません。
パソコンを良く知っている人には、iPadは「ネットやゲームにはいいけど、○○がやりづらい」という不満を抱くことでしょう。

でも、パソコンにネットとゲーム、ビデオや音楽しか求めていない人にとっては、「iPadって最高!」となること請け合いです。「キーボードがついていない」事をデメリットとしか感じられない人は、iPadを買ってはいけません。

下のビデオは、iPadをキッチンに据え付けた例です。ここに、日本のレシピ検索アプリ「クックパッド」を表示したら、楽しいと思いませんか?



さあ、今すぐiPadを、あなたの為ではなく、貴方の妻、子供、両親の為に注文しましょう。


p.s.

コンピュータギークであっても、iPadを買う十分な理由がある人がいます。

・ミュージシャン:iPadはまったく新しい楽器体験をもたらします。
・ゲーマー:iPadには、これまで無かったようなゲームがあります。
・営業:iPadは素晴らしいプレゼンツールになるでしょう。
・iPadアプリ開発者
・その他、特定用途向けのツールとして。

「パソコン」をiPadに求める人にとっては、「とりあえず様子見」どころか、永遠にiPadはあなたの需要にマッチするようにはならないと思います。

— posted by chikura @ 10:17AM | LinkMe | Comment (2) | TrackBack (0) |  top↑

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カテゴリー 製品・サービスApril 19, 2010

iPadを個人輸入しようとして酷い目に遭った件 ID:1271682180 このエントリーを含むはてなブックマーク



iPadの発売が5月末に延期された事を受け、「もう待てにゃい!」とばかりに個人輸入を決行致しました!

手段は、

MyUS.com
http://www.myus.com/

スピアネット
http://www.spearnet-us.com/move/index.html

のような、米国に住所を貰えて、そこを経由して米国通販を利用できるというもの。

米国AppleのサイトでiPadを注文して、上記サイトの住所に送ってもらえるようにし、そこ経由で輸入しようというやり方ですね。

というわけで、MyUS.comを使ってさっそく注文。問題なく注文は終了しました。

しかし、ちょっと欲を出して、その時に一緒に VGAケーブルとDockを注文したのが、全ての不幸の始まりだったのです・・・・。

実は、MyUS.comを使ってiPadを輸入すると、80ドル以上の送料がかかるのですが、その後スピアネットの存在を知り、そちらだと30ドルちょっとで済むという事が分かったのです。

で、すぐに注文をキャンセルし、スピアネットに切り替えようとした所・・・。

なんと、VGAケーブルとDockはすでに発送手続きに入っており、キャンセル不可!

げえっ((C)横山光輝)

という感じです。

なにが困るって、まず、MyUS.comにしろスピアネットにしろ、荷物単位で送料がかかってしまうので、別々に送ってこられると、すごーくまずいのです。

この時点で既に当初想定の手数料を大幅にオーバーしているのですが、それに加えて、キャンセル不可。

うーーーーん、と、計算した結果、それでもiPad本体だけでもキャンセルしてスピアネットに切り替えた方が50ドル以上安いという計算になり、本体をキャンセルした後、スピアネットで本体だけ再注文しました。

ケーブルとDockは、MyUS.com経由で既に動き出しています。

ちょっと変な事になったけど、まぁ、しょうがないか・・・と思ってその日は寝ました。

次の日、Appleからなんかメールが届いています。

見ると、

「このデバイス(iPad)は一人当たりのご注文数を制限している為、キャンセルさせて頂きました」

という通知!!

げえっ!!((C)横山光輝)

さらに追い打ちをかけるように、

「VGAケーブルを出荷しました」

というAppleからの通知。

ええっ、なんでケーブルだけ・・・?Dockは・・・?

どうやらケーブルだけ先に出荷されてしまったようです。
このままでは、ケーブルとDockでさらに別々の転送手数料がかかってしまうことに・・・。

慌ててMyUS.comのサイトを見ると、どうやら、ある程度の量の荷物はまとめて送ってくれるとのこと。きっと一日ぐらいは出荷を待ってくれて、Dockとまとめて送ってくれると期待・・・!

期待しながら、諦めきれない私はiPadを再注文しました。
たぶん、「一人当たりのデバイス数制限」というのは、一旦注文後にキャンセルした分が処理されておらずにカウントされてしまったに違いない、今ならきっと大丈夫だ、と・・・。

しかし、注文したものの、数時間後にはまた強制キャンセル。

諦めきれずに再度トライ→強制キャンセル

ちょっと趣向を変えて、MyUS.comで注文→強制キャンセル

またもやスピアネットで注文→強制キャンセル

と、何度か注文→強制キャンセルを繰り返していた所、何回目かの注文時に、クレジットカードの認証がエラーになりました。

あれ?と思ってクレカの会社に電話すると、「限度額オーバー」。

どうも調べてみると、Appleで強制キャンセルされた注文の分の引き落とし予約が、全部消えずに残っているようなのです。たぶん、タイムラグがあるのでしょう。

おそるべしアップル・・・・。なんて酷い仕打ち・・・。

と思っていると、さらに追い打ちをかけるように、MyUS.comからVGAケーブル「だけ」が届きました・・・。送料29ドル。29ドルのVGAケーブル for iPadの為に、送料29ドル。

この後、同じく29ドルのDock for iPadが、送料29ドルをかけて届くことでしょう。

本体ないのに・・・。w

会社用のクレカが限度額オーバーしてしまい、今月末の各種自動引き落としにも影響が出そうです。

なんだかやればやるほどドツボにハマっていく感じなので、空恐ろしくなり、さすがにこの辺で諦めました・・・。

おととしのiPhone Developer Programの契約に始まり、米国Appleとのやりとりはトラブルだらけです。

Appleとは、相性悪いのかも・・・。w

— posted by chikura @ 10:03PM | LinkMe | Comment (7) | TrackBack (0) |  top↑

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カテゴリー モバイルApril 10, 2010

Appleの他言語締め出し(クロスコンパイラ禁止)に思うこと ID:1270861966 このエントリーを含むはてなブックマーク



Appleによる今回の「クロスコンパイラ禁止」条例の件ですが、基本的には批判の渦となっているようです。

私自身も、MonoTouchでの開発効率のあまりの良さに、そちらへ移行しようとしていた所だったので、この発表はかなりがっかりしています。

しかし、世間で言われているほど今回のAppleの対応が「理不尽」かというと、そうでもないと思います。

これは、今回の件のリリースとなった大元の記事追記記事にもだいたい同じ内容が書かれているのですが…。

まず前提として、Appleが締め出したいのは、Packager for iPhone等のように、内部的にiPhone SDKのAPIを覆い隠してしまうようなレイヤーを持つミドルウェア、とします。実際契約条項にもそういうことが書かれています。

もしそれを認めると、どうなるのか?

1. AndroidやPalm、WP7などの他プラットフォームに、全く同じUI、見栄えを持つアプリが同時リリースできるようになる。

これは一見、ユーザーにとって喜ばしい事のように思えます。ユーザーにとってはアプリではなく、プラットフォームを自由に選べる事になりますから。しかし、これは逆に言えば、どのプラットフォームを選んでも、得られる経験はほとんど同じ、というつまらない状況を招く恐れがあります。

特に、マルチプラットフォーム対応のメタフレームワークで作られるアプリは、どうしても各プラットフォームの「最大公約数」的な機能しか使わなくなります。

Appleはせっかく「これまでにない新しいアプリケーション」を出して欲しいと考えてiPhone OSを設計したのに、生まれてくるアプリがそのようなものばかりになってしまったら、果たしてそれはユーザーにとっても幸せと言えるのでしょうか?

2. 最新のSDKの機能がなかなか浸透しない。

1にも関係しますが、例えば今回のiPhone OS 4.0のように、新APIがドサッとリリースされたとしても、メタフレームワークを使っているアプリケーションは、それらのフレームワークが対応してこない限り、新APIを使う事ができません。フレームワークが追従すれば良いのですが、もし、非常に普及してデファクトスタンダード的になってしまったメタフレームワークがあったとしたら、「どの新APIをサポートして、どれをサポートしないか」を、そのフレームワークが決定し、権限を握ることになってしまうでしょう。

3. 動作が重いアプリが量産される。

私は結構この件も大きいのではないかと思っています。というのも、iPhoneなりiPadのUIが素晴らしいと感じられる理由の一つに、ユーザーの操作に対してUIがキビキビ反応するというのが非常に重要な要素を占めていると思うからです。iPhone Safariのスクロールが、指の動きにたった0.1秒遅れるだけでも、ユーザーの満足度は大きく減少するでしょう。

しかし、ネイティブAPIとの間にレイヤーを持つようなメタフレームワークを使うと、どうしてもそのオーバーヘッドがネックになり、スピードが犠牲になります。そのようなアプリを使うユーザーは、「なんだ、こんなものか」と考え、iPhoneやiPadに対する印象もそれに引きずられる事になりかねません。

iPhoneやiPadが、あの価格であのキビキビした動きを実現できているのは、Objective-Cという、C/C++に毛の生えたような低水準言語(なおかつiPhone OSのObjective-Cにはガーベジ・コレクションすら無い!)で書かれたアプリのおかげではないかと思っています。これがもしJavaや.NET等のVMを使っていたら、マシンスペックが余計な部分に取られ、動作が重くなるか、デバイスが高価になるかどちらかではないでしょうか。

そして、メタフレームワークは、内部的にVMを持っているようなものですから、Appleとしてはそういうものは最初から排除したいのではないかと思います。

---

以上のような理由から、私自身、Appleの決定に対してなんとなく、仕方ないかと諦めてしまう部分があります。

特に2.の話は、ハードウェア vs ソフトウェア的な部分もあり、せっかくハードからソフトまで一貫して作っているAppleが、ソフトウェアだけで全てのプラットフォームを牛耳ろうとする(ハードを自社サービスの「再生マシン」になり下げようとする)Adobe(もっと言えば、Googleもですが)のような方法論に対抗する為の措置、と考えれば、個人的に、なんとなくAppleを応援したくなってしまいます。Appleは別に、他のプラットフォームまで牛耳ろうとはしていませんから。自分達で作り出した世界だけは、自分達で守りたいと考えているだけでしょう。

とはいえ、例えばMonoTouch等は、内部的にはほとんどiPhone SDKのラッパー的なもので、あれはメタフレームワークとは言えないような気がします。ですから、MonoTouchぐらいは認めてあげて欲しい所…。

Packager for iPhoneについては、あからさまにマルチプラットフォームを狙っているものなので、上記の理由が全てあてはまる以上、しょうがないような気がします。

まぁ、それもこれも、Objective-Cがあまりにも扱いづらい事が理由なんですよね。
せめてあの大かっこ、なんとかなりません? C風の書き方でかけるようになりさえすれば、個人的にはまったく問題ないのですけどねー・・・。

— posted by chikura @ 10:12AM | LinkMe | Comment (4) | TrackBack (0) |  top↑

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カテゴリー お金March 27, 2010

若い人はどういう職業を選ぶべきか ID:1269615726 このエントリーを含むはてなブックマーク



■若い人、気づいていますか?


最近、若い人に会う事が多く、彼らにどういった職業を勧めるべきかで考え込んでしまう。

多くの場合、彼らが望んでいるのは、給与がそこそこ貰える仕事だ。
仕事がキツいのはある程度覚悟しているようで、それなりの給与さえ貰えれば・・・という感じ。それよりも、ラクな仕事でも貰える給料が安いのでは話にならない、という。

しかし・・・実のところ・・・この事実をはっきりと理解している若い人がどれぐらいいるのか分からないのだけど・・・

  1. 若い人の給料は、今、買い叩かれている。

  2. さらに、今後、今の若者が年齢を重ねて行っても、その給料が上がることは無い。

これが現実である。

■若い人が買い叩かれる「からくり」


そのからくりはこうだ。

今、世の中にある仕事はどんどん「誰でもできる仕事」になっていきつつある。様々な仕事がシステム化され、効率化され、マニュアルが整備され、コンピューターによって管理され、自動的に事が進むようになっている。分からない事があっても、ネットで調べると割と答えが出てくる。

そうするとどうなるかというと、別に、同じ人をずっと雇い続ける必然性がなくなるのだ。未経験でもちょっと教えれば誰でもできるような仕事なのだから、給与が低いと文句を言う人には辞めて貰ってOK。代わりに、給与が安くても文句の言わない若い人材(または外国人)を入れれば、それこそ泥のように働いてくれる。薄給で。

そして、それは同時に、ずっと働き続けている人に対して「昇給」というインセンティブを与える必要がない事も示している。

若者に限らず、日本の職業のほとんどは、今後年齢を重ねることによる「昇給」はだんだんと無くなっていくだろう。

そして、その「昇給が無い」仕組みは、とりあえず若者から導入されていくのだ。新しい会社を作って昇給無しの給与体系を作り、若者をメインに雇い入れ、その会社へ仕事を出すようにする・・・まぁ、これはつまり、今の派遣会社がやっている事そのものなのだが、これに近い事は様々な場面で行われている。

■ジジイ共が退場しても状況は変わらない


上で牛耳っているジジイどもが退場してしまえば、いずれは自分達も甘い汁を吸えるようになる、と考えているなら、その考えこそが甘すぎる。

なぜジジイどもが必死になってシステム化・効率化を推し進めているのか?

それはつまり、価格競争力の為だ。誰と競争? 世界とだ。
世界には、人件費が日本とは比べ物にならないぐらい安い国があって、そこにはたくさんの人が働いている。

そんな人々に、我々日本自体が、「給与を削られている」のである。そして、ジジイ共は自分たちの給与を削りたくない(当然だろう)ので、一生懸命若者の給与を削っているというわけだ。

そして残念ながら、この給与削り攻撃は、今後もまだ続くだろう。ジジイ共が退場する頃には、ジジイ共がなんとか守っていた部分もなくなっているだろう。若者には、何も残されていない。それどころか、安い給与レベルのまま、その後も海外と戦う事になる。

つまり、整理すると、どんな業種に就いた所で、若いみんなには高給も昇給も望めない、一生薄給のままで、解雇に怯えながら暮らす日々が待っている、と言う事なのだ。

この点だけは、本当に肝に銘じておいて欲しいと思う。

本当に暗い未来で申し訳ないと思う。私が謝る必要は全くないんだけど。(私もどっちかというと若者側)

■「誰にでもできる仕事」を選ぶな


じゃあどうすればいいのか?
これがないと、この記事の意味が無い。

もちろん、方法はある。

実は、上に書いた話は、「誰でもできる仕事」に限った話なのだ。
どれだけシステム化、効率化が進んだとしても、誰にでもはできない仕事というのは残る。というかむしろ、効率化を進めれば進めるほど、誰でもできる仕事の部分と、一部の「本当に重要で、難しい仕事」に分断されていく。

その、「本当に重要で、難しい仕事」にフォーカスすればいいわけだ。

例えば、マクドナルドやコンビニの店員や店長だとか、歩合制で「未経験者優遇」の営業マン、なんてのは、最悪の選択だろう。そういう仕事は完全にシステム化されていて給与を抑え込めるようになっていたり、逆に全く効率化されておらず、未経験者にリスクを丸ごと押しつけて旨い汁だけ吸われるような仕組みになっていたりするだけだ。

システム開発業界で言えば、仕様書を元にPHPやJava、VB等の「普及している言語」を使ってプログラムに落とし込むだけの人、いわゆるコーダーと呼ばれる業種の人は、かなり「誰でもできる仕事」に近い。そしてもちろん給与も頭打ちだ。本当はその成果物の品質はピンキリだし、出来上がるまでの時間もピンキリなのだが、品質も時間も「若さによるがむしゃらな残業」である程度乗り切ることが出来るので、結果的には「誰でもできる」仕事になってしまっている(場所によっては人材も余ってしまっている)。

そういう仕事でなく、顧客の要求から適切な仕様をまとめ上げたり、使用するデータベースの種類やアーキテクチャを適切に選定したり、クラウドやモバイル等の最先端の分野で誰も作ったことのないような仕組みを作り上げる、といった仕事は、まったくもって誰にでもできる仕事ではない。実際に、こういう分野の人材は割と不足している。

■若者には「誰にでもできる仕事」以外はあまり残されていない


しかし、この中で、まだ若い人にチャンスがあるのは、最先端の分野での能力、ぐらいだ。最先端の能力は、古い人間にはなかなかキャッチアップしていきづらい部分がある為である。

それ以外の、スキルよりむしろ経験が左右するような能力については、若い人にはなかなかチャンスが回ってこない。そもそもそういう経験ができる場面が極端に少ない。そういう仕事は、老人(といってもシステム開発業界では、30代後半から40代、50代だが)達で止まっていて、下へ降りてこない。

結局、若い人に求められているのは、基本的に「安くて誰でもできる仕事」をやってもらう事なのだ。

若い人には安い仕事しか回ってこず、高くて重要な仕事は上の人間達で止めてしまっている・・・だったらいっそ、自分達で仕事を作ってしまったらどうだろうか?

最近いろいろと叩かれている「起業のススメ」である。この記事は別に起業を勧める為の記事ではないが、この話をするとどうしても選択肢として挙げざるを得ないので書いておく。

■起業のススメ


起業こそが、実は若い人にこそ最も有利に働く選択肢だという点は、意外と語られていないように思う。

なぜなら、単純に、上の年代の人々には、起業なんていう選択肢がそもそも「無い」からだ。彼らには起業は「できない」。

そもそもそういう文化で育ってきていないし(両親のほとんどはサラリーマンで、自分もサラリーマンとしてずっとやってきて、それなりにうまくやってきている)、今更今の生活をリスクにさらしてまで「起業」という選択をすることはできない。

だから、起業という道に限り、若者は彼らと戦ったり、搾取されたりといった心配をする必要がないわけだ。

もちろん、そもそも道そのものが、彼らによってふさがれているケースは多い。そういう意味で最初のハードルは高い。

しかし、一旦そういう道を見つけてしまえば、後はかなり有利な人生を歩むことが出来るだろう。その道は確かにリスキーかもしれないが、最初に書いた、「一生薄給」な人生よりは、まだマシではないだろうか。

■若者にとっての起業の「リスク」


起業を選んでも、海外との戦いは当然ある。それでも起業を勧めるのは、戦いの経験を、若いうちから積めるからだ。日本の企業に入って薄給でこき使われている間は、当面の間、単に兵隊として使われるだけで、肝心の部分にはなかなか触れさせて貰えない。そうしている間にも世界は前へ進んでいく。

あと、またオジサン達にいろいろ言われてはかなわないのでいちおう注意しておくと、起業という道は、誰にでも選べる道ではない。「本当に諦めの悪い奴ら」のうち、たまたま幸運を掴んだ人だけが、なんとか生きながらえることができる道だ。それ以外の人は、起業を選んでも途中で投げ出してしまうか、破滅まで突き進んでしまうかのどちらかだ。

しかし・・・代わりに失うものは何かというと、「一生薄給の人生」だ。しかもそれすら担保されているわけじゃない。

だったらいいじゃないか、そんなもの。本当に欲しいの?そんな人生が。

「起業はリスクがある」というのは、代わりに失う何かがある人だけが使えば良い。

ここまで追い込まれている若い人にとって、それはもうリスクですらない、いや、むしろ、普通にどこかへ勤めるという道を、今、日本で選ぶこと自体が、リスクと言えるかもしれない。

■勤め人の道


もちろん、多くの人はそれでも勤め人の道を選ぶだろう。
それは別にそれでいい。さっきも書いた通り、その道にもいろんな生き残り方法はある(基本は、「誰でもできるような仕事」を選ばないこと)。そこに自覚的に生きられれば、それでいいと思う。

正直に言うと、さっきの「一生薄給の人生」は、おそらく、当面の間は日本人全体の半分以下に抑えられるだろうと予測している。

それ以外の人々は、なんとなく、ギリギリ、それなりの給与を維持できるはずだ。しかし、若者でそれを享受できるのは、あまり多くは無いだろう。

なぜ薄給人生が人口の半分以下に抑えられるかというと、そうしないと政治家が選挙で負けるからだ。政治家は既得権益者の代弁者なので、彼らはなんとかして自分達が多数決で勝てるように努力する。そうすると、薄給の人を、どうしても半分以下に抑えておかないとまずいのだ。

まぁ、こういうこともあるので、その中で「半分以上」の部分になんとか入りこむという選択肢も、十分あり得るのかもしれない。

ただ一つ言えるのは、そのバランスがいつか崩れないとは、誰にも言えないということだろう。

最後にちょっと脱線したが、ざっとまとめると、

  1. ほとんどの若者の給与は安く固定され、その後も上がらない。

  2. 給与を老人から貰う側でなく、上げる側になることで、老人との戦いを回避せよ(起業せよ)。

  3. それができない人は、少なくとも「誰にでもできる仕事」は絶対に選ばないように。

  4. 誰にでもできる仕事以外、選択肢がない人は、覚悟が必要。せめて選挙に行って、若い人に投票しよう。

そんな感じで。

— posted by chikura @ 12:02AM | LinkMe | Comment (3) | TrackBack (0) |  top↑

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